準備不足&油断で低温火傷に

湯たんぽを使用したときの事故で最も多いのが、「低温火傷」。
低温火傷とは、44℃から50℃ほどの「ちょっと熱い」程度のものに長時間触れることで、生じる火傷のことです。
水ぶくれになって化膿しやすかったり、治っても跡が残りやすいのが厄介です。
高温のものに触れてしまったときは、脊髄反射で手を引っ込めることができますが、
低温火傷の場合は「無意識に除けるほどではない熱さ」でジワジワ焼かれていくのが、問題となります。
特に就寝中に布団の中に入れることが多い、湯たんぽ。
起きている間は、「さすがにちょっと熱いかな」と自覚できても、
睡眠中はそうもいかないものです。首を寝違えるのに似ていますね。
熱さが伝わりすぎないように、湯たんぽを厳重に布でくるんでも、
寝ている内に布がほどけて、丁度50℃に冷めた頃合いの湯たんぽが剥き出し……なんてケースもあります。
あまりにも元気な寝相だと、湯たんぽのフタが外れて熱湯が漏れる、という事態もありえます。